2022年装丁本まとめ

秀歌集4(2021年)の他7冊が私が2022年に装丁でかかわった本たちです。

三隅美奈子さん『博物詩』はシンプルとのご要望。ファンタジーな世界観を、羊皮紙と古ぼけた地図のイメージに重ね、デザインしました。

ともこさん『コンチェルト』のカバーは、コンチェルトのイメージの写真素材を探し、取り入れたものです。ともこさんが赤がお好きで、よくお洋服も赤をお召しなので、アクセントは赤です。

窪谷登さん『遠近両用メガネ』は、大変ユーモアたっぷりの作品集なので、ユーモアのあるイラストを選びました。背表紙や枠は、レンズのイメージ。

そらまめ文庫、桑本明枝さん『緑の星』のカバー写真は、川原ゆうさんによるもの。京都高台寺の竹林だそうです。緑のイメージを著者が気に入って採用されました。

そらまめ文庫、夫婦五行歌集・浮游さん&仁田澄子さん『ふるさとの郵便番号』は、仁田澄子さんの故郷安曇野の山のイメージを色鉛筆で描かれたもの。色補正や画像補正がちょっと大変でした。郵便番号の枠も、澄子さんのアイディア。

そらまめ文庫、神部和子さん『ヒマラヤ桜』はなんとかヒマラヤ桜と雪のイメージはないかと必死に探したもの。

そらまめ文庫、まろさん『また虐待で子どもが死んだ』は、まろさん自ら撮影したお写真を採用。毒々しいイメージでお願いしますとのリクエストでした。

いつもよりちょっと装丁数が少なかったのですが、それぞれ思い入れのある本ができ、著者様に喜んでもらえたのがとても良かったです。
ご信頼をありがとうございました。

市井社 井椎しづく